雑記
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雑記 とりとめもなく
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同年代の数人で飲み会。会話の中でふと発した「30歳を過ぎると自分にとっての本当の幸せについて考えちゃうよね」なんて台詞に、みんなで深く頷き合う。
「本当の幸せ」だなんて、まるで『銀河鉄道の夜』のジョバンニみたいだ。少年のジョバンニですら考えてるんだから、きっと30歳と言わず40歳になっても50歳になっても、僕たちはいつだってその時の「本当の幸せ」について考えてるのかもしれない。今だけじゃない。何時だってきっと、みんなそれを考えながら生きてる。
だから僕たちは、いくつになっても銀河鉄道症候群から抜け出せない。『銀河鉄道の夜』が世代を問わず名作と認知されてるのって、そういった理由なのかな、なんて考えているうちに、ふと気がつくと会話は別の話題に。
グラスの水滴を指でなぞりながら、みんなの話に耳を傾ける。 銀河鉄道が降りて来るには少し早い、初夏の夜が更けていく。
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最近、故・高畑勲監督のアニメ版『じゃりン子チエ』を観てる。名前くらいは聞いたことあったけれど、ちゃんと見るのは初めて。
舞台は1980年前後の大阪西成。主人公のチエは小学五年生で、母は家を出て行ってしまい、父は闇賭博に明け暮れる毎日。家業はホルモン焼き屋で、働かない父親の代わりに学校が終わったあとのチエが夜遅くまで切り盛りして生計を立てている。そのお陰で学業は疎かになってしまって、同級生からはアホだと罵られる日々を過ごす。
と、設定だけ書くと悲惨すぎる。目も当てられない。でもそれが大阪特有の人情とギャグで緩和されて、なんとも言えない絶妙なバランスを保ってる。不思議な作品。
「楽」はあっても「哀」を全面に押し出すことのないこの感じって、後の『平成狸合戦ぽんぽこ』に繋がっていく演出なのかもしれない。『ぽんぽこ』を観た時に感じたイタリア・ネオリアリズムの影響がここにも見え隠れする。悲しさを排除した、市井の人々への客観性とでも言うのか。その感じが説教臭くなくて、観てて気持ちがいい。
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国鉄総裁・下山定則が轢死体で発見された、国鉄三大ミステリーとして名高い「下山事件」の関連本を2冊並行して読んでいる。面白い。
ただ、戦後すぐの日本についての知識が自分には乏しすぎて、知らない人名、事件名が出るたびにWikipediaで調べているからページが全然進まない。
GHQ統治下の日本のドロドロ感がすごい。
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Phum Viphurit / Lover Boy
US、UK以外の音楽を楽しむポイントである、その土地との’混血感’が限りなく薄い。それを「つまらない」と捉えるか「聴きやすい」と捉えるかは人それぞれだろうけれど、僕は「聴きやすい」に一票。良い意味で近年のインディーポップマナーに忠実で、部屋のBGMとして流しておくには、これからの季節にピッタリなサウンド。タイの若干22歳のSSW、プム・ヴィプリット。アルファベット表記だと読みにくくて仕方ない。
Manchild [国内盤のみボーナストラック1曲収録/歌詞対訳・ライナーノーツつき]
- アーティスト: Phum Viphurit
- 出版社/メーカー: Lirico / Inpartmaint
- 発売日: 2018/03/18
- メディア: CD
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