ハナムグリのように

日々のあわ 思ったこと、聴いた音楽や読んだ本のことなどを

11月22日

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人間ってのは思っている以上に丈夫だから困る。精神的にキツくなってきたら、例えば腕がもげるとか頬が裂けるとか、そんな目に見えてヤバそうな症状が現れるならいいのに。そうじゃないから人は無理をするし、人から心配もされない。そうやって追い詰められていって、行き着く先には何があるんだか。僕はそれを知らないけれど、別段知りたくもない。

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朝、携帯電話のアラーム音で目が覚める。ベッドから抜け出して、昨日出したばかりの灯油ストーブに火をともす。狭い部屋一杯に灯油ストーブの匂いが広がって、それだけでもう冬。冬の匂い。冬の始まりは、そう、いつもこんな朝。
手袋。出勤。就労。過労。
帰宅。テレビを見ながら晩御飯。画面には伊勢神宮が映っていて無性に行きたくなる。思えば僕はお伊勢参りをしたことがない。こんなに近くなのに。
その昔は、一生に一度はお伊勢参り、といのが万人の夢であって、もちろん交通手段のない時代のことだから伊勢まで参拝に行くなんてのは途方もないお金と時間のかかる行為だったという。だから昔の人は、みんなでお金を出し合って村の代表が参拝に旅立ったり、もしくは自分の代わりに犬に行ってもらうなんて事をしていたわけだけど、それが今では電車でビューンだ。僕は名古屋に住んでいるから電車に乗ってしまえば伊勢までは一時間半で行ける。それも千五百円くらいで。コンビニで二時間バイトしたら行ける金額だ。当時の人が聞いたら腰を抜かすかもしれない。一生に一度の大イベントが、一日バイトして貰える報酬で、しかも日帰りで楽しめるんだから。僕がお伊勢参りに行ったことがないのも、逆説的ではあるけれど、こんな平易さが故なんだと思う。信仰心が云々もそりゃ大きいファクターなんだろうけれど、この平易さもそれに負けない要因の一つだというのは否定できない。だって、有り難味がないもの。こんな簡単に参拝出来ちゃうのなら。


入浴。パソコンを触ってテレビ見て本読んで。さーて今晩はあと何をしようかしらしらん。

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