ハナムグリのように

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ゴジラとゲバラ 誕生日を迎えて

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卒園アルバムの背表紙にはゴジラを描いた。キングギドララドンもいる。怪獣が大好きだった。

 

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気がついたら誕生日も過ぎて久々の更新。

忙しいわけでもないから、本当は週一くらいのペースで更新したいんだけれども、結局先延ばしになって月一くらいでしか更新していない。月日が過ぎるのは本当に早い。何もしていないのに無駄に歳だけとっていく。

 

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今年もまた誕生日を迎えた。

まぁ誕生日といっても特別なことは何もしてなくて、唯一した誕生日っぽい事といえば、前日に誕生日が1日違いの知人と資生堂パーラーでパフェを食べたくらいだ。ささやかだけれど、それくらいでお祝いとしては充分だと思う。そもそも年を重ねるのが嬉しい年齢でもないし。知り合いとちょっと豪華なパフェを食べるくらいが自分には丁度良い。

 

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人と誕生日の話をすると、有名人の誰と同じ誕生日か、という話になるとことがある。

そんな時、自分は「チェ・ゲバラトランプ大統領と同じ誕生日なんだ」と何故か自慢げに言ったりするけれど、冷静に考えたらこれはそんな自慢げに話す内容でもないし、そもそもトランプはまだしもチェ・ゲバラについてはキューバ革命をした人という事以外の知識がない。どんな人なのかよく知らない。革命家なんだからひょっとして物騒な人かもしれない。とすると僕と同じ6月14日が誕生日の人はトランプしかりヤバめの人が多いのかな? だとしたら、いよいよ自慢げに話すことじゃなくなってくる。

なんて思って、一応Wikipediaを見てみると、チェ・ゲバラは別に物騒な人ではなかったようで一安心だ。むしろ勤勉で、大学では医学を学び趣味はカメラ。素敵な人じゃないか。ただ、驚いたのは僕たちがTシャツのプリントなんかでよく目にするゲバラの写真は自分よりも年下で、しかもキューバ革命をすでに成功させていたという事実だ。若い。30歳で革命って起こせるんだなぁ。たいしたもんだと思う。ちなみにドナルド・トランプは、僕の年齢の時にはベンチャー企業であるトランプ・オーガナイゼーションの経営者に君臨していた。みんな若くして大成してる。

僕は別に革命家にも大統領にもなりたいわけじゃないけれど、彼らに比べて今の自分の’何も成し遂げれて無さ’と言ったらない。残念ながら、小さい頃思い描いていた「将来の自分」にはほど遠い生き方をしている。

 

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幼稚園の卒園アルバムに書いた将来の夢は「ゴジラ映画の監督」だった。

当時の僕は、兎にも角にもゴジラに夢中だった。今になって思うと「映画監督」だなんて、映画を作られたモノとして観ているあたり可愛くない幼稚園児だけれど、僕と同じバラ組には将来「ゴジラ」になりたい子と「キングギドラ」になりたい子もいたから(どういうことだ笑)、園内の’ゴジラごっこ’として辻褄は合っていたのかもしれない。ゴジラに夢中だった僕は本気で’ゴジラごっこ’がしたかったんだと思う。

もちろん小学校にあがると’ゴジラごっこ’からは卒業してしまったし、今の僕は映画監督になってもいない。当然、今後ゴジラ映画を撮りたいとも思っていないけれど、それでも幼少期の夢に近づけなかったというのは、やっぱりなんだか寂しく感じてしまう。

あの頃の夢を追いかけたままだったら人生変わったのかなぁ、何かを成し遂げることができたのかなぁ。

 

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誕生日の前々日は一人で『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観に行った。

ハリウッドで製作される3作目のゴジラ映画で、キングギドララドンなんかのおなじみのモンスターが出てくる、怪獣ファンにはたまらない映画。ゴジラへの興味が薄れて久しい自分は前作を観てもいないけれど、それでも今回観に行ったのは監督であるマイケル・ドハディのインタビューを読んだからという所が大きい。

もしも超絶ゴジラオタクがハリウッドで「ゴジラ」を撮ったら… M・ドハティ監督が愛を叫ぶ : 映画ニュース - 映画.com

ゴジラは僕が童心にかえるために大切な存在なんだ。子どものころ、カトリック系の学校に通っていたんだけど、聖書にゴジラの絵を描いてよく怒られていた(笑)。

 

――神に対する背徳なのでは(笑)?

 

そんなことないよ! むしろいいことだよ。何にだって、どんな映画にだって、ゴジラを加えればより良くなると僕は思っている。想像してごらんよ、「スター・ウォーズ」にゴジラを足したら、やばいだろ? 「七人の侍」だってさらに良くなる。54年版の「ゴジラ」にゴジラを足したら、ゴジラがダブルで登場してさらにやばい。

                                                               (映画.com ニュースより抜粋)

 

ゴジラ愛がダダ漏れしてる。いい意味でただのゴジラオタクだ。

小さい頃からゴジラが好きで好きで仕方なくて、挙げ句の果てにハリウッドで100億円以上かけてゴジラ映画を監督している。自ずと過去の自分がリンクしてしまう。僕が思い描くだけで実現出来なかった将来の夢を、彼は実現させている。正直、ジェラシーにも近い不思議な感情を抱いてしまって、これこそ今の自分が見るべき映画なんだ!と天啓を受けたように観に行ってしまった。

正直な感想を言うならば『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は大した内容の映画ではなかったけれど、それでも自分は2時間ずっと感動していたし、多分ずっと笑顔だったと思う。すごく楽しかった。最高だった。そして観終わった後に、もしかして自分も夢を追い続けたらゴジラ映画の監督をするなんて平行世界が存在したのかな、なんて事を思って少しセンチメンタルな気分になった。もう、感情がぐちゃぐちゃだ。

 

 

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なんだか今の自分を悲観するような事をずっと書いてしまったけれど、誤解の無いように言っておくなら、別に今の自分の人生が悪いなんて思っていない。

確かに自分はチェ・ゲバラのような歴史上の人物には成れなかったし、ゴジラ映画の監督をすることも出来なかった。でも映画館でポップコーン食べながらゴジラ観たり、友達と豪華なパフェ食べたりしてるんだから、まぁまぁ幸せな人生だと思う。

自分にはこれが合っている気がする。 そう、これくらいの幸せが丁度いい。