昨年聴いた音楽②

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誰しもが持っている自分と世間との感覚や価値観のズレ、齟齬みたいなものは年を重ねるごとに少なくなっていくもので、それが大人になるってことなんじゃないかと漠然と思っていた。
けれどもそれはどうやら間違いで、その齟齬がなくなるなんてことはない。それどころか年を重ねるごとに大きくなっていく。結局、その齟齬をどれだけ許容するか、自分を納得させてやり過ごす器用さを持てるかという、それが大人なるということなのかもしれない。だから頑固な人は大人になれない。自分みたいな人は、ね。

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起床。 凍てつくような寒さ。 駅ビルに反射した朝陽が、遠く離れたこの部屋まで。
使っているソフトやplug-inを確認したうえで大丈夫だと判断してmacのOSを最新版にアップデートしたのに、オーディオインターフェイスが未対応だった。なんていう初歩的なミスをして今朝までパソコンと睨めっこ。お陰でとても眠い。
眠気を押し殺して髪を切りにいく。いつもの美容師さんに切って貰っている最中、唐突に「太った?」と訊かれる。バレたか。とは言え元々やせ気味だったから少し太るくらいが丁度いい。と思っていたら案の定そう言って貰える。実際、身長からみる理想体重よりもまだ軽い。もう3キロくらいはOKか。なんて余裕をかましていると中年太りしちゃうのかなぁ。
深夜、ブログのasinページが上手く表示されない問題発生。JavaScriptは有効になっているのになぁ。これもOSをアップデートした弊害か。いっそのことはてなブログに移行しようかと考えたり、やっぱり面倒だから辞めたりして夜が更けていく。
明日は少し温かいらしい。

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前の記事の続き。
よく聴いていたもう一人のミュージシャンはCarole King



昨年(2017年)はキャロル・キングの話題が多い年だった。キャロル・キングの自伝ミュージカル「Beautiful」の日本上演、一昨年に行なったハイドパークでのコンサートのDVD化、名盤『つづれおり』がSACD盤で再発されるなど、わりと音楽雑誌などでも目にする機会が多い年だった思う。ただ今になって自分がキャロル・キングを聴くようになったのは、それらの話題とは無関係な所でたまたま流れていた「Jazzman」を耳にしたからで、実は再発の『つづれおり』は買ってないし、もちろんミュージカル「Beautiful」も観に行ってない。
もともと『つづれおり』は好きで昔から聴いていたけれど、キャロル・キングと言えば『つづれおり』が有名すぎてそれ以外のアルバムは完全にスルーしていた。これはたぶん有名ミュージシャンあるあるで、例えばヴェルヴェットアンダーグラウンドだってバナナジャケで有名なファーストしか聴いた事が無いなんて人は多いと思う。キャロルキングもそういったミュージシャンの1人。『つづれおり』があまりのモンスターアルバム故にその一枚で満足しちゃってる人は多いはず。でも実はそれ以外のアルバムも傑作ぞろいだってことはライトリスナーにはあんまり知られていない。かく言う自分も知らなかったクチ。
そこで改めてキャロル・キングのアルバムをいくつか聴いてみた所、これがどれも素晴らしい。ポップミュージックの基本であり完成系。この世のポップソングはキャロル・キングのみで充分なんじゃないかと思ってしまうくらい素晴らしくて、本当に昨年の後半はキャロル・キングばかり聴いていた。
ということでお気に入りのアルバムをいくつか。


Tapestry / Carole King

言わずもがなな大名盤。71年という音楽史的には名盤の多い豊作の年においてビルボードチャート15週連続一位。以降77年までチャートにとどまったというモンスターアルバム。最初に聴いた高校生のときから好きなアルバムではあったけど、今になってこんなにも胸を打つのは当時のキングの年齢に自分の年齢が近づいたからなのかなぁなんて思ったり。


Music / Carole King

Music

Music

大傑作の後すぐに制作された3rdで内容は良いのに何故か音質があまり良くない。それが僕のもっている音源だけなのかは分からないけれど、録音は前作と同じA&Mのスタジオなのに何でだろう。サニーデイの「今日を生きよう」の元ネタと思われる「some kind of wounderful」やカーペンターズのカバーも有名な「It's Going to Take Some Time」などSSW感の強いアルバム。


Fantasy / Carole King

ニューソウルの影響を受けたキングは特にダニーハサウェイがお気に入りで、彼のアルバムを大量に買っては周囲の人に配っていた、なんて逸話がある。そんな時期のアルバム。先日、イギリス旅行で訪れたカムデンタウンのマーケットにレコ屋の出店があって、そこでこのアルバムLPを買ったときに黒人の店員さんに「これはグレイトなアルバムだ」みたいなことを言われた。黒人の影響を受けた白人の音楽を黒人の店員から黄色人種の僕が買うこの感じ。社会システムよりずっと早い段階で音楽は人種の壁を越えていたんだろうなぁ、なんて事をふと思う。音楽って素晴らしい。


Wrap Around Joy / Carole King

持ち前のポップセンスと前作から濃くなったソウル色が見事に融合した傑作。タペストリーよりも好きかもしれない。特にオープニングの「Nightingale」はエバグリーンな曲調、伸びやかなキャロルの歌声、ナイチンゲール(=サヨナキドリ)のさえずりを思わせるギターとフルートのアレンジなど、どれをとっても掛け値なしの名曲。

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2015年、ケネディセンター栄誉賞を受賞した際の記念セレモニー。アレサフランクリンが出てきてキャロルキング提供曲の「A Natural Woman」を歌うんだけれど、アレサのボーカルが圧倒的すぎて、見てると泣きそうになってくる。



自伝ミュージカル「ビューティフル」のトニー賞授賞式。ご本人登場パターン。生で観たいなー。



主演のJessie Muellerが素敵。ピアノも上手い。