ハナムグリのように

日々のあわ 思ったこと、聴いた音楽や読んだ本のことなどを

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曇りの日は身体が重い。
まるで水中を歩いてるように、重い。

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起床。身体が少し汗ばんで、気がつけば夏。
それでも朝晩は気温が下がって、まだこれは夏の本番ではないんだなと思う。この街の夏はこんなものじゃない。もっと暑くてジメジメしてる。三年ぶりに迎えるこの街の、あの不快な夏。待ち焦がれる気持ちなんて一切ない。


出勤。忙しい。それは会社として嬉しい事だ、と思えるほど自分は会社に馴染んでいない。
昼休みに財布と携帯電話と買ったのに読んでいなかった町田康の「宿屋めぐり」を持ち歩いていたら上司から「分厚い本を読むんだなぁ」と声をかけられる。「いや、枕にするのに丁度良い厚さなんですよ」と答えてその場を去る。で、立ち去った後になんだかその返答が自分で歯がゆくなる。読書家だね、と言われたことに対して洒落た謙遜表現みたいな気がして。でも実際に自分はその本を枕に寝てるから、ただ事実を述べただけなんだけれど。

終業。予定通りの時間に仕事が終わったので一度帰宅してから深夜の街に出かける。DJをやってる知り合いがイベントで回すというのでそれを聴きに。けれどもいざ出かけようとしたところで雨が降り始めてしまう。んー困った。そう遠くないし始発まで残るつもりもないから自転車でいこうと思っていたのに。行くのを止めようかとも思ったけれどまぁ傘をさせば問題ない程度の雨だったのでそのまま自転車で出かける。正しい選択。降り出した雨のおかげか襟元を抜ける風が少し冷たくて心地いい。夜中で車も少ないので自転車は街をスムーズに走る。凄く気持ちがいい。趣味が自転車という人の気持ちがなんとなく分かる気がする。
で、DJイベント。この手のイベントってそんなに得意ではないけれど、たまに良い音楽を大音量で聴くのは心の健康に良いですよね、と、そんなことを主催者の彼女さんと喋る。イベントの主催者はあるミュージシャンの方で、自分はその人のファンという訳ではないけれど10年くらい前から名前は知っていたしCDも持ってるので僕からしたら有名人。その人のDJを聴きながらその人の彼女とテーブルに二人きりでお喋りするのってなんだか変な感じがした。素敵な女性だった。

その日、DJが流す曲はいわゆるシティポップが多くて途中、伊藤銀次の「こぬか雨」が流れる。良い曲。で、外では雨が降っていたことをふと思い出す。自転車で来てるから雨が強まってなければ良いけれど。
まぁそんなことは気にしないで今は音楽を楽しむか、なんて思いながら夜が更けていく。

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そのDJイベントに誘ってくれた知り合いと喋っているとき、唐突に「ブログ書かないの?」と言われて、あぁそういえば、と思う。そういえば書いてない。もう三ヶ月くらい書いてない。時間が過ぎるのって早い。別に書かないようにしてるわけでもないけれど、わざわざ書き留めるような生活もしてないしなぁ、たいしたこと書くわけじゃないし、と言うと「それでもいいよ」と知り合い。そっか、じゃ書こうかな。
なんて会話をしたのを思い出して、実はこれが2週間前の出来事で、今3ヶ月ぶりに日記を書いている。
3ヶ月ぶりに2週間前の日記を書くなんて無茶苦茶だと我ながら思う。

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伊藤銀次 / ゴールデン☆ベスト

GOLDEN☆BEST 伊藤銀次~40th Anniversary Edition~

GOLDEN☆BEST 伊藤銀次~40th Anniversary Edition~


レコードコレクターズの2014年3月号に載っていた伊藤銀次のインタビューで師匠である大瀧詠一から「ウキウキWATCHING」はハーマンズハーミッツの「ミセスブラウンのお嬢さん」だろ、と指摘があったと書いてあって、何年ぶりかにハーマンズハーミッツを聞き返してみたけれど、その指摘は分かるようでよく分からない。