ハナムグリのように

日々のあわ 思ったこと、聴いた音楽や読んだ本のことなどを

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風邪をひく
それは、まるで通過儀礼のように

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職場の屋上から町を眺めるたびにつくづく、この町はほんとに何にも無い町なんだな、と思う。高層建築なんて呼べるものは皆無で、高い建物と言ったら一部のマンションと無数の煙突(この町は製紙業が盛んで町中に煙突が建っている)くらいなもの。だから職場の屋上に上がれば、この町のほとんど全てが見渡せてしまう。ほんとに何にも無い町だな、と、それは悪意がある訳でもなく、ただ見たままを僕は呟く。そしてゆっくりとした足取りで仕事に戻る。
ここは僕が一ヶ月前まで住んでいた町に比べたら、人口比で言うなら10分の1程度の町。それでも国の特例市に指定されているのでど田舎という訳ではない。なのに、こんなにも町が平坦で何も無く感じられるのはやっぱり富士山の影響なのかなと思う。
例えば京都では古都の景観を損なうという理由で高層建築を建てるのが難しいのと同じで、富士山の南に位置するこの町でも富士の景観を守るために高層建築に対する規制があって‥‥と考えてはみたものの煙突がこれだけ建っているのだから規制は無いんだろうけれど、まぁ人の心に高い建物を建てようなんて感覚が生まれないのかもしれない。あまりにも富士山が大きすぎて。富士の麓に高い建物を建てるなんて滑稽だと思わざるを得ない。事実、僕も毎朝富士山の大きさに圧倒されてる。謙虚でおおらかな気持ちになる。自分の小ささに気付かされて背伸びしようなんて思わない。もしかしてこの町は精神衛生上、とても良い町なのかもしれない。

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今月の頭にまるでバケーションのように楽な5日間があって(熱海へ行った、仕事でだけど)、その後は仕事に忙殺される日々が続いていた。疲れがたまって、しかも季節の変わり目ときたら風邪を引くのが自分のセオリーで、危ないなぁと思っていたら案の定、風邪をひいた。病院の場所も知らない町で風邪をひくのは少し怖い。

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起床。休日。シリアルにバナナチップ。いつも行くスーパーではバナナが1房6本くらいでしか売っていなくて一人暮らしではちょっと多い。最後の一本を食べる頃には浅黒くなって中もジュクジュク。ということが最近続いていたのでバナナを辞めてバナナチップを買う事にした。正直、別に美味しくはないのだけれど不思議な常習性があってテレビを見ながら、パソコンを触りながらボリボリ食べている。美味しくないのに。
後、天気予報によると今日は10月も半ばなのに気温が30度近くまで上がるらしく絶好の洗濯日和。溜まった洗濯物をやっつける。後、通信教育の試験レポート追試分の提出が明日までなので、休日に頭を使うなんて最低だなと思いつつも必死に励む。どうにか終わってそれを郵便局へ出しにいって、その足でそのまま海へ。風邪も完治してなくて無理な運動は避けるべきなのに、あまりの晴天にサイクリングしたくなる。
で、海。 誰もいないのを確認して、あーーーー、と、久々に大声を出す。海岸では声を出しても反響する事が無いから、出した声はそのまま風にかき消される。満足感を虚しさを抱え、独りほくそ笑む。
ゆっくりと自転車を走らせ帰宅。 

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Faist / Metals

Metals [Analog]

Metals [Analog]

前作のようなポップさはないけれど、しっとりとした味わい深い作品。この人の作る音楽が僕は心底好きなんだなぁと実感する。このシンプルさが素敵。


Wilco / THE WHOLE LOVE

The Whole Love

The Whole Love

オープニングナンバーを聴いて、もしかして実験的で攻撃的なアルバム?と思ったら全体的にはポップで爽やかな楽曲が並んで休日の午後にぴったりのアルバム。そしてラストの「On Sunday Morning」の美しさといったら!聴くタイミングによっては泣いてしまうかもしれない。


Twin Sister / In Heaven

In Heaven

In Heaven

タヒチっぽさもステレオラブっぽさもあるけれど、やっぱり全然違う。近年のチルウェイブ勢とも一線を画すこのドリーミー感。個人的に結構ツボなラウンジミュージック。ボーカルの女の子にすごいカリスマを感じるのは僕だけ?