ハナムグリのように

日々のあわ 思ったこと、聴いた音楽や読んだ本のことなどを

1月8日

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人生が一回しかないというのは、本当に惜しい話だと思う。

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起床。ゆっくり、本当にゆっくり支度をして外出。知り合いと待ち合わせて、どこ行く?どこでもいい、海行こうよ、えー全然乗り気じゃないよ、いいよ行こうよ、この前沖縄行ったばっかりなんだよな、知らないよ俺は行ってないもの、まぁいいけど、って会話の末に海へ行く。電車に乗って。天気がいい。まだ二時だって言うのに少し赤みがかった日差し。電車の中はいつもの様に暖かい。
数十分で到着。思えば久々の海。夜は来ることはあったけれど、昼間に来るのは一年ぶりくらいか。目の前に広がる久々の海は想像していたそれよりも遥かに大きくて、その裏切りだけで幸せな気分になってしまう。そして同時に何故だか悲しい気分にも。この時期の海はそういう魔力がある。冬の海独特の、あの寂しさ。それにやられる。
巨大な風力発電のプロペラが音もなく回っていて、優雅だな、と思った。

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「海は広いな 大きいな 月は昇るし 日は沈む」
ってあの歌詞。日本で生まれ育ったなら、物心着く前から耳にしていたであろうこの歌。小さな頃は何も考えずに歌っていたけれど、よくよく考えるとなんだか悲しい歌詞だと思う。月は昇るし日は沈む、って箇所。情景としては日が昇って朝が来る場面ではなくて、日が沈んで夜になる場面。あえて光へ向かう場面でなくて闇へと向かう場面を歌ってる。そして最後に「海にお船を うかばして いってみたいな よその国」と歌うのが、その闇から抜け出したい気持ちを表しているようで、なんだか切ない。ちなみに二番は「海は大なみ 青いなみ ゆれてどこまで つづくやら」という歌詞で、一番で歌った闇がどこまでも続くことへの不安を感じているように思える。どこまでも続く闇、そこから抜け出したい気持ちが「いってみたいな よその国」に繋がる。だからこの歌は、闇から抜け出したい主人公の切な気持ちを表している、非常に控えめに希望を歌った切ない歌なんだと思う。
なんて、まぁ、これは僕の勝手な解釈なんだけど。

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