ハナムグリのように

日々のあわ 思ったこと、聴いた音楽や読んだ本のことなどを

タラブックスの挑戦

- 台風は外れて、この街では雲ひとつない快晴だけれど、風は少しばかり強い。 カーテンが大きく揺れて、夏の空気が部屋を満たす。 夏の匂いは不思議とワクワクする匂い。 - 昨年末に板橋区立美術館で開かれていた企画展「世界を変える美しい本 インド・タラ…

雑記

- 雑記 とりとめもなく - 同年代の数人で飲み会。会話の中でふと発した「30歳を過ぎると自分にとっての本当の幸せについて考えちゃうよね」なんて台詞に、みんなで深く頷き合う。 「本当の幸せ」だなんて、まるで『銀河鉄道の夜』のジョバンニみたいだ。少年…

潮干祭 「祈り」の本質

- いつの頃からか祭りが好きになった。 それも地域に根差したような古い祭りが。花火大会や露店が中心のイベント的な祭りではなくて、その地域の人たちにとって「ハレとケ」でいうハレ(=非日常)であることが感じられるような祭りが。 昔は祭りなんて別段…

雑記

- 植物園に行ってからクシャミが止まらない。 どの花粉に反応したのか犯人が気になるところだけれど、それを突き止めるにはあまりにも容疑者が多い。花粉症患者的に植物園は治安が悪すぎる。 - こんな夢を見た。 どういう訳だか自分はモンスターに追われてい…

肝試しの思い出

- 目が覚めると最近にしては珍しく肌寒い朝。反射的にストーブのスイッチに手を伸ばす。灯油ストーブの匂いがゆっくりと部屋を満たしていく。気まぐれな春。冬の残り香。 桜も散ってしまって、きっとこの寒気が過ぎ去ったら春本番なのかもしれないけれど、ど…

雑記 最近聴いている音楽

- SNSのタイムラインが桜で満開になる。 - He was the archetype. Everything I wasn’t and I wanted to be. 彼こそ鑑(アーキタイプ)でした。私でないものすべて、私がなりたいものすべてでした。 翻訳家の柴田元幸さんが編集している文芸誌『MONKEY vol.13…

サモハンの話

- 「道に迷ったことの無い人や知ってる道しか歩かない人、そんな人が一番この街の事を知らない」 なんて台詞を自分はよく口にする。何か無茶をして失敗してしまったり、文字通り道に迷ってしまった時に、苦し紛れの言い訳を装って冗談のように口にする。けれ…

大麻、プラハ、そしてバター

- バターが高すぎる。マーガリンに比べると倍ちかい価格だから、ついついマーガリンに手がのびる。お菓子を作る時だって本当はバターを使いたいのに妥協してケーキ用マーガリンを使ってしまう。もちろん無理して買えない金額ではない。買えなくはないけれど…

道路に見る国民性

- 外国を歩いていると道路一本一本にちゃんと名前がついていることに驚かされる。 大通りは当然のこと、小さな路地に至るまでほとんど全ての道に名前が付いている。だから住所も「○○通の○番」で表記出来るし、説明も割と簡単だ。この通りを西に行って○○通り…

音楽「共有」の時代に寄せて

- 高置水槽の中でも球体のタイプだけに漂う、えも言われぬレトロフューチャー感がたまらない。 - 起床。氷点下の朝。 ここしばらく風邪をひいてる。インフルエンザではなかったものの喉、鼻、咳、熱、さらには口内炎と諸症状のオンパレード。昨日になってよ…

規律

- この街でも久し振りの積雪。しんしんと雪が降り積もる。 真夜中になって、街からは酔っ払いの奇声も若者の談笑も聞こえなくなる。夜の本当の静けさを思い出す。 まるで知らない遠くの田舎町にでも来たような、そんな冬の夜の静寂。 - スコーンを頻繁に焼い…

昨年聴いた音楽②

- 誰しもが持っている自分と世間との感覚や価値観のズレ、齟齬みたいなものは年を重ねるごとに少なくなっていくもので、それが大人になるってことなんじゃないかと漠然と思っていた。 けれどもそれはどうやら間違いで、その齟齬がなくなるなんてことはない。…

昨年聴いた音楽①

- あけましておめでとうございます。 - 昼過ぎ起床。 生活サイクルの乱れ。 読みかけの文庫本が増える正月。 昼食をとってゆったり。支度をして家を出る。本当は知り合い数名とご飯を食べる予定だったのに、その知り合いが風邪をひいてしまい予定は白紙に。…

改めてベトナム旅行

- いくつもの景色が流れて随分とこじんまりした駅に着いたところで、ホームの端に雪が集められているのを見つける。 この辺りではもう雪が降ったのかと思うと同時に、そんな天気予報見たかなとも思う。いや、そもそも天気予報なんてあまり注意して見ていない…

日記 渚にて

- 「ある種の真実は、嘘でしか語れない」 とある小説の中に出てきたこの言葉に深く納得する。物語とは一体如何なるものなのか?という問いかけに対して出てきた言葉。その小説の中では「物語」にフォーカスして語られていたけれど、この言葉は表現物全般に対…

Instagram

- 起床。昼すぎ。灯油ストーブの匂いは冬の匂い。 だらだらと生活している。多分人生で一番だらだらと過ごしている期間だと思う。自分、それで良いのか?という問いはひとまず頭の片隅に追いやってどうにかベッドから抜け出す。寒い。 午後、祖母から頼まれ…

改めてベトナム旅行

- また更新の間隔が。前回の記事でベトナム旅行のことを書こうとしたのに書き終わってみたら旅行についてはほとんど、というか何一つ書いていなかった。だからそのうち書きたいなぁ、なんて思いつつ実はベトナムへ行く前に台湾へも行っていたからそれについ…

ベトナム旅行

- ベトナムへ行ってきた。 何か特別な目的があるわけではない純粋な観光旅行。とは言えどうしてまたベトナムに?と、それは海外旅行へ行けばどこへ行ってたとしても尋ねられる質問もされるけれど、本当に深い理由なんてなくて、強いて言うなら1,そんなに遠…

日本上空で

- 深夜、日本上空を飛ぶ飛行機から街を見下ろすのは面白い。街の明かりが巨大なイルミネーションのように輝く。 九州はとても明るくて街の形がよく分かる、というより九州のその島全体の形すら確認できそうだ。四国あたりはとても地味で、そこから派手になっ…

数ある理由の、きっと、ひとつ

- 全ての出来事は「原因」と「結果」に分けることができる。 もちろんそれはどこから見るかによって原因になることも結果になることもあるけれど、はっきりしているのはそれを判断出来るのは未来の自分だけだってことだ。あの出来事は「原因」だったのか、そ…

雑記 エンケン

- ボリュームを上げるとそれに比例してカッコよく聴こえる音楽 というのが(今更何の意味もない)僕の中でのロックミュージックの定義なんだけれど、これは言い得て妙なんじゃないかと自己満足してる。 ただし「ロックの定義」なんてセリフはこの歳になると…

一年

- しばらく風邪をこじらせいている。不思議な感覚。とは言っても一週間くらいだけれど。 季節の変わり目に風邪をひくなんてのは珍しくもなくて、でもそれがいつもと違う感じがしてしまうのは多分風邪をひいても困らない状況に自分が置かれているからなんだろ…

日記 ネパールカレー

- 欠伸をしているだけでも時間は過ぎる - とても久しぶりにブログを書く。どれくらい久々かというと、前回の記事で再発してくれないかなと言っていたLani Hallのアルバムが再発こそされてないけれどデジタルでの配信が開始されるぐらいの月日は経ってる。当…

- 「美しい装丁の絵本をぱたりと閉じたような夏の終わり」好きな小説に出てくるこの言葉の、そのまどろっこしさを感じるくらいの比喩表現がとても好きで、毎年夏が終わるたびにそんな夏の終わりを感じてみたいと思う。美しい装丁の絵本をぱたりと閉じたよう…

- 曇りの日は身体が重い。 まるで水中を歩いてるように、重い。 - 起床。身体が少し汗ばんで、気がつけば夏。 それでも朝晩は気温が下がって、まだこれは夏の本番ではないんだなと思う。この街の夏はこんなものじゃない。もっと暑くてジメジメしてる。三年ぶ…

- 忙しさを「充実」と言い換えることができるのなら、その人生は多分、いや絶対に間違っていないんだろうと思う。 - 体調が優れない。一ヶ月くらい前から忙しさと季節の変わり目が重なって、どうも体調が良くない。 仕事が早く終わったら観に行きたいと思っ…

- 歌が歌える人は歌を歌うべきだと思うし、絵が描ける人は絵を描くべきだと思うし、写真が撮れる人は写真を撮るべきだと思う。人を笑わせることができるのなら人を笑わせるべきだと思うし、人を救うことができるなら人を救うべきだと思う。 ならば、と思う。…

- 春先は出会いと別れの季節で、会社の人事異動で地元に戻って来た僕にもそれなりに出会いや別れがあるけれど(とは言ってもほとんどすべて仕事関係だ)、そこに物悲しさや真新しさなんてない。 春先特有の憂鬱な気分に包まれるだけの日々が、ただ、なんとな…

- 市のHPによると工場の多いこの街には140本以上の煙突があるらしい。 ピーク時に比べると半分以下になったと言うのだけれどそれでも充分に多い本数だ。 140本の煙突。そこからは日々もくもくと白い煙が立ち上っていて、もちろんそれらは有害なものではなく…

- 「始めるよりも辞める方がよっぽど難しいよね。体力使うし。」 と、さもを真理を言い当てたように言ってしまい、少し後悔。 今の自分にとってそれはただの言い訳でしかない。 - 起床。 秋が深まって11月の始まり。 特別なにか理由がある訳でもないのにボン…